JobAutoの「AIエージェントを実行」アクションを使い、Excelに入力された住所を1行ずつ生成AIへ質問し、最寄り駅の回答を同じ行へ書き戻す方法を解説します。「Excelを開く」「行の繰り返し処理」「AIへの質問」「行番号取得」「セルへの値入力」の5工程を、操作画像11枚と実行動画で紹介します。
RPAから生成AIへ質問して、Excelに回答を入力する方法
住所の一覧から最寄り駅を調べ、その結果をExcelへ記入する作業があります。この記事では、JobAutoから生成AIへ住所に関する質問を送り、回答を取得してExcelの同じ行へ入力する手順を紹介しています。
JobAutoの「AIエージェントを実行」は、ロボットが動作している最中に生成AIへ質問を送るためのアクションです。AIの回答を変数に保存して、後続のExcelアクションから利用できます。
ただし、生成AIの回答が実際の最寄り駅と一致するとは限りません。最寄り駅の判定基準(直線距離・徒歩経路・利用可能路線など)を決め、重要な業務では地図サービスなどでも結果を確認してください。
5つの処理で構成する
- Excelを開く:住所の一覧が保存されたExcelブックを開く。
- 行の繰り返し処理:住所が入力されたデータ行を順番に処理し、住所を変数へ取り出す。
- 生成AIへ質問:取得した住所を「入力情報」に含めて質問し、回答を変数へ格納する。
- 入力対象行を取得:選択中のセルから現在の行番号を取得する。
- Excelへ回答を入力:同じ行の回答欄へ、AIから取得した文字列を書き戻す。
ステップ3~5は行の繰り返し処理の内側に置きます。住所が空欄の行などを除外したい場合は、必要に応じて条件分岐を追加します。この例は住所を含むデータ行を処理する構成であり、空白セルだけを対象にするフィルター設定は含まれていません。
ステップ1:住所一覧のExcelファイルを開く
「Excelを開く」アクションを作成する
まず、ロボデザインで「Excelを開く」アクションを作成します。

「ファイル」へ処理対象ブックのパスを設定する
「ファイル」に住所一覧のExcelファイルパスを設定します。実行端末のWindowsユーザーから開ける場所であることを確認してください。

書き戻しも行うため、Excelを読み取り専用で開いていないか、対象のシートが保護されていないかも確認します。実行前には元ブックのバックアップを保存してください。
ステップ2:Excelの住所を1行ずつ読み取る
「行の繰り返し処理」を追加する
続いて「行の繰り返し処理」を追加します。住所が入っているデータ範囲を指定し、1行ずつ処理します。

「列名と変数の対比表」で住所の格納先を指定する
行の繰り返しの「列名と変数の対比表」で住所の列と格納先変数を対応付けます。以降は、この変数に入った住所をAIへの質問文へ組み込みます。

見出し行がある場合は「1行目を列名とする」、データ件数が増減する場合は「範囲を拡張する」なども確認します。公式マニュアル「行の繰り返し処理」に設定項目が記載されています。
行番号を取得するための注意点:後続で「選択中のセルのアドレスを取得」を使うので、行ループの高度な設定にある「セルへのフォーカス」で「フォーカスする」を選び、現在の行が選択されることをテストしてください。
ステップ3:「AIエージェントを実行」で最寄り駅を質問する
「AIエージェントを実行」アクションを作成する
行ループの中に「AIエージェントを実行」アクションを追加します。JobAutoのロボットからAIへプロンプトを送信し、結果を取得するためのアクションです。

この機能には別途契約・発行されたAPI_KEYが必要です。アクションの「URL」「API_KEY」は、契約内容と公式マニュアル「AIエージェントを実行」に従って設定してください。
「入力情報」に住所を使った質問を設定する
「入力情報」へ、ステップ2で取得した住所の変数を使った質問文を設定します。例えば「次の住所の最寄り駅を駅名だけで回答してください:〔住所の変数〕」のように、欲しい回答の形式まで指定します。この質問文は説明用の例で、実際の変数参照方法やプロンプトの詳細は操作画像の設定画面を確認してください。
「戻り値」には生成AIの回答を格納する変数を指定します。ここに保存された結果が、後のExcelの「セルに値入力」で使用されます。

公式マニュアルには、通常の「戻り値」とは別に、高度な設定の「応答を格納する変数」へJSON形式の応答を保存できることも説明されています。ここでは「戻り値」を使う手順を扱います。
ステップ4:AIの回答を書き込むExcelの行番号を取得する
「選択中のセルのアドレスを取得」を作成する
生成AIから回答を受け取ったら、「選択中のセルのアドレスを取得」アクションを追加します。ここでは選択中のセルの情報から、処理中の行番号を取得します。

取得した「行番号」を変数へ保存する
設定画面に従って、「行番号」の格納先に変数を設定します。セルアドレスそのもの(例:B5)と行番号(例:5)は異なります。後続の行指定に使うのは行番号の値です。

このアクションは現在選択されているセルを参照します。行ループのフォーカスが正しく更新されていないと、別の行に回答を書き込むおそれがあります。公式マニュアル「選択中のセルのアドレスを取得」も参考にしてください。
ステップ5:生成AIの回答を同じ行のセルへ入力する
「セルに値入力」アクションを追加する
行ループの中へ「セルに値入力」アクションを配置します。住所を読み取った行と同じ行の回答欄へ入力します。

「行番号」と「入力値」に取得済みの変数を指定する
「行番号」にはステップ4の行番号変数を、「入力値」にはステップ3でAIの戻り値を保存した変数を設定します。入力先の列やシートも、実際の住所一覧に合うように指定します。

実行結果の画像では、住所に対応する回答がExcelに入力されています。

値の書き込みが終わったら、必要に応じて「Excelを保存」「Excelを閉じる」などを追加します。これらの後処理については操作画像による詳しい説明がないため、必要に応じて追加する運用上の手順です。
実行動画:AIへの質問とExcelへの回答入力
JobAutoの実行動画です。Excelの住所を読み取り、生成AIへ質問し、戻り値を同じ行へ書き込む流れを確認できます。
生成AIへ質問するRPAを運用する際の注意点
- 回答の正確性:AIは架空の駅名や誤った最寄り駅を回答する場合があります。重要な判断では地図・交通経路などの情報源と照合してください。
- 「最寄り」の定義:直線距離が近い駅と徒歩で最短の駅は異なることがあります。質問文と確認方法で基準をそろえます。
- 住所の情報管理:実在の個人宅などの住所を外部AIへ送信する場合は、利用目的・社内規程・契約条件を確認してください。例示には架空の住所を使ってください。
- API_KEYと通信:別途発行されたAPI_KEYが必要です。認証情報をログや記事に記載せず、実行端末から指定のAIサービスへアクセスできるか確認します。
- 行の対応:繰り返し処理と選択セルのフォーカスを確認し、住所と別の行に回答を書き込まないようにします。
- 空欄・エラー:住所が空欄、AIから回答がない、タイムアウトした場合の扱いを決め、必要に応じてログ・条件分岐を追加します。
- 回答形式:「駅名のみ」など書き込みたい形式を指示し、文章や改行が混ざった場合の整形も検討します。
- 費用と処理時間:行ごとにAIへ問い合わせるため、対象行数と利用契約に応じたAPI利用料・待機時間を確認してください。
「AIエージェントを実行」と「AIに聞いてみる」は別の機能
本記事で使用する「AIエージェントを実行」は、ロボットの実行中にAIへ質問し、得られた回答を変数として処理するアクションです。
一方、「AIに聞いてみる(ロボット作成支援)」は、ロボットを作成するときにアクション構成をAIに相談する機能です。用途が異なるので、目的に応じて使い分けてください。
JobAutoで生成AIの回答取得とExcel入力を自動化する
JobAutoでは、Excelから読み取った値を「AIエージェントを実行」のプロンプトへ組み込み、戻り値をExcelのセルへ書き戻すフローを作成できます。質問・回答取得・転記を1つのロボットにまとめることで、繰り返し作業を効率化できます。
ただし、AIの回答をそのまま確定情報として扱うのではなく、業務で必要な精度と確認方法を決めたうえで利用してください。JobAutoの操作をご検討の場合は、無料トライアルをご利用いただけます。AIエージェントのAPI_KEY・料金は別途お問い合わせください。
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